全ての記憶を《写真》に込めて



「あら、御国さん 今日は早いわね」
「はい!」
「何かあるのかしら?」
そして、昨日のことを貴美先生に話した。
「あぁ、その子なら多分御国さんと同じクラスよ」
「えっ、本当ですか!?」

昨日の子の名前を知りたいと思った。
助けてくれたお礼をしたいと思った。
「やっと来れました!」
「なんで来たの」
たまたま教室の前でうろちょろしていたら昨日の男の人に声をかけられた。
「写真撮りに来ました!」
「ここあんたのクラスじゃないでしょ」
「うーん、分かりません でも、先生がここだって言ってました」
私は今までクラスに行ったことありませんから、と伝えるとふーんと返されてしまった。



「あ、和久井くん!何してるの……と、まさか御国さん?」
「はい!御国です」
クラスの人かな?黒髪を一つにまとめたポニーテールが印象的な女の人。
「初めて見た!可愛いぃ!」
「むぐっ」




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