全ての記憶を《写真》に込めて

結局、日曜日にも知らない人から服が送られてきた。しかも、服だけじゃなくて、写真も。お出かけ行った時に可愛いと言って茉莉ちゃんと眺めたカバンもついて。


怖くて、寝られなくて。
気がついたらもう朝になっていた。
土曜日も全然寝付けなかったのに、日曜日もこんなんだと……、と思っていたけど予想的中。
頭も重いし、気持ち悪い。

でも、
「彩月が休みじゃなくてよかったよ〜」
喜んでくれたり、
「やっぱり女の子がいないとダメだな 彩月ちゃんは可愛いし、茉莉ちゃんも、可愛いし」
笑わせてくれたり。



だけど、



「あんた、無理してる?」



私の些細な変化に気づいてくれる友人もいた。



「え、………大丈夫だよ」

何かあったら相談するって約束だけど、まだ大丈夫なはずだから。あと、迷惑かけるわけには行かないし。


だからと言って、保健室で寝てては体育祭の手伝いができない。

「ほら、私元気だよ?」


嘘は良くないけど………、心配かけたくないから。
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