* Neo+1 *
あっ…綾瀬だ…

冷静に落ち着け俺…

「おはよう綾瀬…」

「お、おはよう匠」

「調子悪かったんだろ?大丈夫か?」

綾瀬昨日休んでたからな。

「うん、もぅ大丈夫だよ。ありがとう。昨日ね 乃愛が心配して 家に来てくれたんだ。」

「水瀬が?あいつあれからお前ん家に行ったんだ…」

水瀬 優しいな…家に行ったんだ…

「昨日 匠 乃愛と二人でデートしたんだって?」

へ?何?

「デ、デート?ばかか?違う…ちょっと話したかっただけ…」

「へ~。そうなんだ。」

俺 何焦ってんだろ?あれ?綾瀬顔色がない…

「綾瀬、やっぱ顔色悪いぞ。休憩室行くぞ…」

綾瀬の腕を無理やり掴んで 休憩室に連れて行く。

「ほら、ここのソファーで 少し横になってろ!」

自販機に向かい ミネラルウォーターを買って 綾瀬に渡し飲んどけと言う

えっ…綾瀬が急に泣き出した?!

「おい、どうした?綾瀬どこか痛い?気分悪い?泣くなよ…」

俺は思わず 綾瀬を抱きしめていて、綾瀬の顔を覗きこんだ。何故か 辛そうな顔の綾瀬がいて、そんな顔絶対見たくない!って思う俺がいる。

「匠…痛いよ。私痛くて耐えられない…」

「綾瀬、病院行こうか?こんな時、どうしたらいいんだ?」

おろおろするばかりで 何もしてやる事が出来ない。

「あのね、痛いの匠なら治せるかも?」

俺が治してやる。直ぐに…任せろ!

「それ教えろ、早く…」

「恥ずかしくて言えない。」

「早く言えよ。痛いんだろ?」

何で言ってくれないんだ…綾瀬。

コンコンと戸を叩かれて 水瀬が顔を出す

「お取り込み中ごめんね…就業時間始まって、朝の朝礼始まるんだけど…わかった。私上手い事誤魔化すから、任せて!」

と言って 水瀬がバタバタと走って行った。

「おい、待てよ‼上手い事って何?」

「乃愛に任せて大丈夫だよ。私も何か…痛いの収まったし、匠心配してくれてありがと。」

へっ?俺じゃなきゃ治せないとか言ってなかったか?簡単に大丈夫とか…もっと俺を頼って欲しいと思う…

あれ?何か…おかしいな…綾瀬を今まで抱きしめていた腕を見つめる俺だった…


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