MOON WOLF
私は家の少し手前で下ろしてもらったため、ちょっと歩く。

足は冬真さんにクロックスを貸してもらって痛さはだいぶマシだ。

そんなことよりも、

何を言い訳しよう。

この足も

出ていったことも

遅くなってしまったことも。

ママは、私のことは嫌いだけれど

すごい世間体を気にする人で、

遅い時間にうろうろすることで、多分すごく怒る。

今回は遊んでたわけじゃないけど、飛び出してきた言い訳が思いつかない。

どうしよう

怖い

なんて言おう。

私は重い足取りで家のドアを開けた。

家の中は、出てきた時とは違いシーンとしていた。

そこで気がついた。

みんな寝てる

なんだ

そうだよ

私の帰りなんて、起きて待ってるはずないもんね。

そうだ、何勘違いしてるんだ

なんにも怖くなんかないじゃない

起きてないんだし…

私は、静かに家にはいり、自分の部屋でじゃーじに着替えた。

今日はもう冬真さんにお風呂はダメって言われたし、疲れたし、寝よう。

私はベッドに入るとすぐに眠りについた。
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