…好きか?
「ゼンは優しいから
私にもアナタにも気を使っているの…。
傷つけないようにしてくれている…」
副会長さんはそう言って
愛おしそうに目を細めた。
よっぽどゼンの事が
好きなんだって
よくわかる。
守るために
精一杯なんだと。
そんな彼女に
アタシはなんて言葉を返せる…?
器用な返答なんて
持ち合わせていなかった。
「それと、最後に1つだけ…」
再びアタシに視線を戻すと
今度は怒っているのか
睨むような目力を感じる。