…好きか?

「どうして俺を避けてんか
 なんか理由があるんだろうけど
 お前らしくねぇよ。
 無理してんのバレバレ」



コイツは中学から
確かにこんな男だ。

人の心を見透かして
たまに優しくて。

だから最高のパートナーなんだよ。



「とりあえず俺は戻るけど
 お前も早く寝ろよ。
 明日もあるんだからな」


「…うん」



ゼンは顔色1つ変えずに
この場から去って行ってしまった。


なんのために避けていたのか
よくわからなくなる。



「はぁ…
 アンタ達のためなんだよ…ゼン」



眠れない夜は
更けていく―――


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