…好きか?

「あとから追い掛けるから
 先に行ってろ」



ゼンの提案で
他のヤツらが全員先に行ったところで…



「このアホが」



怒られた。


眉間にシワを寄せ目を細めている辺り
めちゃくちゃ機嫌が悪いように見えるのだが。



「熱がある事
俺が気付いてないとでも思ったか?」


「…いいえ」



これ以上コイツに誤魔化しは利かないか。
だけど。



「せっかく来てんだし
 みんなが楽しそうなんだから
 ブチ壊しにはしないよ。
 だから行こ」



『ふぅ…』と息を吐き
スッと立ち上がり
また歩き出した。
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