…好きか?

「どこにもいねぇと思ったら
 何してんの?」


「見ての通り
 捕まってたんだよ」



ようやく退いてくれた会長さん。

すっごい機嫌悪そうにゼンを睨んでいる。



「ねぇイチカちゃん。
 お前は、俺のだからな?」


「はい?」



『何言ってんの』って言い掛けたところで。
不意打ち食らった。



「ッ!?」



いきなり腕を引っ張られ
ゼンの目の前でキスしてきやがった。


それも力強く。

コイツ
口ん中に舌まで…ッ



「やめ…ッ」



なんとか突き飛ばすように
会長さんから離れたが。



「…盛ってんじゃねーぞ」



ゼンの低い声にゾッとした。


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