…好きか?

「あの男達、どうなったの?
 マジで最低なヤツら
 人をボコボコにしやがっ―――」



言い終わる前に
突然ふわりと香水の香りと
目の前に会長さんの姿が。


え…
抱きしめられてる?アタシ…



「何…どうしたの…?」



何がどうして
こういう状況なのか
頭がついていけない。


だけど
ふと気が付いた。


会長さん
小刻みに震えている…と。



「会長…さん?」


「…頼むから。
 心配させるな…」



聞こえるかどうかの小さい声。

抱きしめる腕に
さらに力が入っていく。


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