…好きか?
改めてお礼を言うと
会長さんはゆっくりとアタシから離れ
真剣な眼差しを向けられた。
「もう二度と危ない目には遭わせないから。
俺がイチカちゃんを…守る…」
そんな風に言われると
思わずドキッとしてしまう――
なぜだろ…
捕らえられた視線が
外せない…
徐々に近付く会長さんの顔を
背ける事が出来ない…
そしていつの間にか目を閉じ
会長さんのキスを
受け入れていた――――
ドアの向こうに
ゼンがいた事も気付かずに…。