…好きか?

「そろそろ暗くなってきたね」


「あ、本当だ…」



夕焼けが綺麗に染まり
腕時計で時間を確認すると
もう18時をまわっていた。



「時間はまだ平気?」


「え、うん。
 大丈夫だけど…」


「じゃぁ、花火見に行こうか」


「・・・花火?」


「あれ?
 今日、あるの知らなかった?」



会長さんにそう言われ。



「・・・あ」



思い出した。
すっかり忘れていたな。

1週間前くらいに
街中に貼ってある花火大会のチラシを見て
『ゼン達、行くんだろうな…』って考えちゃって
記憶から抹消していたんだった。


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