…好きか?
「まさかマジで覗いてたんじゃ」
「んなワケねぇだろ。
護衛だバーカ」
携帯をいじるのを止め
『行くぞ』って先を歩き出すゼンは
本当にいいヤツだと思う。
こういうところが
最高のパートナー。
―――
ドライヤーなんてないから
濡れた髪をタオルドライさせながら
教室に戻ろうとすると。
「ゼン?」
廊下でバッタリ
生徒会副会長(女)に遭遇。
また厄介な人物だ。
「どうした?ミヤビ」
“ミヤビ”と呼ぶこの女。
【七瀬ミヤビ】
高校3年 生徒会副会長。
ゼンの彼女だ。