…好きか?

「離れるなんてイヤよッ!
 ゼンがいなきゃ私…
 どうしたらいいのか…ッ」



大粒の涙を流しながら
ただ、ただ
ゼンに懇願した。



「お願い…
 離れないで…」



けれど
ゼンの心は決まっていて…



「悪い…な」



彼女の言葉を
聞き入れる事はない。



「そんなに…
 あのコの事が好き?」



どうしても確かめたかった。

ゼンの
本当の気持ちを。


信じたくなかったのに…



「…あぁ。
 好きだ」



ゼンは微塵の迷いもなく
副会長をまっすぐ見据え
ただ一言伝えた。



――“別れよう”――



花火が、終わりを告げた―――
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