…好きか?

ゼンもだけど
それ以上に
アタシが最も厄介な人物―――



「こんにちは
朝比奈さん…」



清楚で気品があり
穏やかで優しいのに
どことなく冷たい眼差しで
時に残酷。
そして彼女は
失いたくないモノに執着する。


副会長
七瀬ミヤビ。



「ど、どうも…」



図書室で声を掛けられ
返事をしないワケにもいかず
挨拶だけ交わしてみるが…



「隣、いい?」



どうやらそれだけでは
解放してもらえなかった。



「ど、どうぞ…」



アタシが座る席の隣に
静かに腰掛ける副会長さん。
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