…好きか?
「なんだよ、急に」


「心配なのよ…
 ゼンが誰かに取られそうで…」


「は?」


「特に朝比奈さんとか…」



そう言って副会長は
ゼンの方に体を向けた。



「だからアイツとは
 そんなんじゃねぇよ」


「わかってる。
 でも、イヤなのよ…
 ゼンの隣には
 いつだって私がいたい…」



哀しそうな表情をしながら
副会長はゼンの腰に腕をまわし
ギュッと強く抱きしめ
彼の胸の中に顔を埋めた。


その行為をゼンは受け入れきれず
抱きしめ返す事もせずに
窓の外を見つめていた―――


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