…好きか?
「あ、起きてたんだ」
「…ゼン」
どんな顔をして会ったらいいか
わからないはずなのに…
ゼンの顔を見られて
ホッとしている自分がいる…
「お前の好きなシュークリーム
わざわざ買ってきてやったぞ」
「は?わざわざって一言余計。
それに病人にお菓子ってダメだろ。
まぁありがたく食べるけど…」
「文句あるなら俺が食う」
「は!?
もらうって言いました」
「まぁそんだけ元気なら
もう大丈夫か」
ベッドサイドの椅子に腰かけ
袋からお菓子を取り出しながら
気遣ってくれるゼン。