…好きか?

ミンナの事
大好きだったのに…ッ


全部
離れていってしまう…


そう考えたら苦しくて
悲しくて…



「そんなの…ヤダ」


「イチカ…」


「友達も!ゼンも!
 失いたくないッ」



感情が高ぶっていたせいか
思わず発してしまった本音に
言ってからハッとした時は
もう遅かった――



「イチカ…ッ」



突然フワッと香る柔軟剤と一緒に
ゼンの温かさを体に感じた。


強く、強く
抱きしめられていたんだ―――



「ゼン…」



こんな事されると
さらに涙が溢れて止まらない。




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