…好きか?
「あ?なんの話だ」
急に話を振られて
『意味わかんねー』と
若干機嫌が悪いゼン。
さっき担任が言ってたコンテストの話のとき
コイツはあいかわらず
サボってどっか消えていたから
知るワケがない。
「お前はもちろん彼女に投票するんだろ?」
「んなモン聞かなくても当たり前だよなー」
盛り上がる男達を他所に
ゼンは完全に他人事。
「さぁ?
俺はそんなのに興味ねぇよ。
去年も今年も参加するワケねーだろ」
そうだった。
この男は
そういうヤツだった。