×な私と○世界!?
始まりは悲しみから
それはあまりにも突然で。
頭の中は真っ白になって。
脳は考えることをやめてしまった。
涙は止まることはなく、溢れていくばかり。
足元を浸し、徐々に水位を上げていく。
それは大きな深い海と化す。
真っ黒なその海は私を飲み込んでいく。
息をすることさえも許さないかのように、波が押し寄せてくる。
ああ……このまま消えてしまえばいい。
全部全部消えてなくなってしまえばいい。
この涙もこの感情も。
そして私自身も。
全部全部消えてしまえば楽になれるのに。
ゆらりゆらりと水泡は上へと上がっていく。
光が遮られたこの世界にそっと私は目を閉じた――