彼女の居場所 ~there is no sign 影も形もない~
あ、まずい。
お怒りだ。
イケメンのこめかみに怒りのマークが浮かんでいるように見える。
「谷口さん」
林さんの少し低い声に私だけでなく隣の2年先輩の男性社員の谷口さんも大きな身体を震わせビクッとした。
林さんが不思議そうな顔をしたので、「お隣デスクの社員も同じ苗字の谷口なものですから・・・皆、私の事は谷口ではなくファーストネームで呼んでいるのです」と説明した。
「はぁ、そうですか。いや、それより何ですかあのメールは!」
いきなり叱られた。
そりゃそうですよね。
「とにかく、昼休みに話をしましょう。場所はメールで送りますから。逃げないで来てくださいね」とさっさと出て行ってしまった。
ひぃー。
お怒りですよね。
騒ぎに気付いた先輩が
「ねぇ、今の社長秘書の林さんでしょ。早希ちゃんとどういう関係なの?」
と興味津々といった顔で近づいてきた。
はぁ。
何て説明したらいいのよ。これって極秘の業務命令なんでしょ。
困っていると
「僕が早希さんに秘書室絡みの仕事を頼んだモノですからね。その件です」
と離れた席にいる部長が何故だか助けてくれた。
ありがとうございますと目で訴えると部長はニコッとして
「さぁ、昼休みまでもう少しですからスパートをかけて下さいね」
と資料の仕上げを催促した。
ははっ・・・やります、やりますよ、もちろん。
お怒りだ。
イケメンのこめかみに怒りのマークが浮かんでいるように見える。
「谷口さん」
林さんの少し低い声に私だけでなく隣の2年先輩の男性社員の谷口さんも大きな身体を震わせビクッとした。
林さんが不思議そうな顔をしたので、「お隣デスクの社員も同じ苗字の谷口なものですから・・・皆、私の事は谷口ではなくファーストネームで呼んでいるのです」と説明した。
「はぁ、そうですか。いや、それより何ですかあのメールは!」
いきなり叱られた。
そりゃそうですよね。
「とにかく、昼休みに話をしましょう。場所はメールで送りますから。逃げないで来てくださいね」とさっさと出て行ってしまった。
ひぃー。
お怒りですよね。
騒ぎに気付いた先輩が
「ねぇ、今の社長秘書の林さんでしょ。早希ちゃんとどういう関係なの?」
と興味津々といった顔で近づいてきた。
はぁ。
何て説明したらいいのよ。これって極秘の業務命令なんでしょ。
困っていると
「僕が早希さんに秘書室絡みの仕事を頼んだモノですからね。その件です」
と離れた席にいる部長が何故だか助けてくれた。
ありがとうございますと目で訴えると部長はニコッとして
「さぁ、昼休みまでもう少しですからスパートをかけて下さいね」
と資料の仕上げを催促した。
ははっ・・・やります、やりますよ、もちろん。