彼女の居場所 ~there is no sign 影も形もない~
『今夜はどう?』
うれしい。やっぱり副社長からだ。
昨夜の薫とのツーショットが気になるけれど、副社長に会いたいと思う気持ちの方が強い。
『大丈夫です』と送るとすぐにまたメールが届いた。
『定時で上がって、地下駐車場に来て』
あれ?今夜はいつものBarではないのかも。
車で移動なのかどこか違うお店に行くのかな。
副社長に返信をして、ついそのままニマニマと顔が緩んだままで二人のところに戻ってしまった。
「わっ、早希さんが女の顔してる」
「な、だから谷口の相手は俺じゃないってわかっただろ?あいつのオトコは明らかに今のメールの相手だ」
ジロジロと私を見てここぞとばかりに冷やかしてくる。
「な、何を・・・」
口ごもった私を見て更に追い打ちをかけてきた。
「前のオトコの時にはこんな反応はしていなかった。オトコが変わったんだろうなとは思っていたけど、谷口をこんな顔にする今のオトコってどんな奴なんだかな」
高橋のニヤついた顔に腹が立ち「ヤメテ」と軽く脳天チョップをする。
「ごめんなさい、私すっかり勘違いしてました。高橋さんがお相手じゃなかったんですね。早希さんはその方のことが大好きなんですね。ホントに今すごくいい顔してます!」
真美ちゃん、そのキラキラした瞳はやめて。
「ちょっと、何言ってるのよ。2人共ホントにやめて」
これ以上の詮索はされたくない。
わが社の副社長が相手ですなんてバレたら大変だ。
私は自分のコーヒーを持ってさっさとオフィスに逃げ出した。
うれしい。やっぱり副社長からだ。
昨夜の薫とのツーショットが気になるけれど、副社長に会いたいと思う気持ちの方が強い。
『大丈夫です』と送るとすぐにまたメールが届いた。
『定時で上がって、地下駐車場に来て』
あれ?今夜はいつものBarではないのかも。
車で移動なのかどこか違うお店に行くのかな。
副社長に返信をして、ついそのままニマニマと顔が緩んだままで二人のところに戻ってしまった。
「わっ、早希さんが女の顔してる」
「な、だから谷口の相手は俺じゃないってわかっただろ?あいつのオトコは明らかに今のメールの相手だ」
ジロジロと私を見てここぞとばかりに冷やかしてくる。
「な、何を・・・」
口ごもった私を見て更に追い打ちをかけてきた。
「前のオトコの時にはこんな反応はしていなかった。オトコが変わったんだろうなとは思っていたけど、谷口をこんな顔にする今のオトコってどんな奴なんだかな」
高橋のニヤついた顔に腹が立ち「ヤメテ」と軽く脳天チョップをする。
「ごめんなさい、私すっかり勘違いしてました。高橋さんがお相手じゃなかったんですね。早希さんはその方のことが大好きなんですね。ホントに今すごくいい顔してます!」
真美ちゃん、そのキラキラした瞳はやめて。
「ちょっと、何言ってるのよ。2人共ホントにやめて」
これ以上の詮索はされたくない。
わが社の副社長が相手ですなんてバレたら大変だ。
私は自分のコーヒーを持ってさっさとオフィスに逃げ出した。