彼女の居場所 ~there is no sign 影も形もない~
次に目を覚ましたのはお昼近い時間だった。
副社長は隣にいた。
眠ってくれていれば良かったのに、先に目覚めていて私を見ていたらしい。
目を開けた私は副社長とぱちっと視線が合ってかなり恥ずかしい。
部屋は明るいし、シーツの中は何も身に着けていない。
「・・・恥ずかしいのであまり見ないで下さい」
「今さらって気もするけど、ふっ、そうだよね」
副社長はにやっと笑って私の顔を両手で挟み込むようにして優しくキスをした。
「おはよう、お姫さま。シャワーを浴びて食事をしようか。お姫さまに逃げられずに済んで最高に気分がいいよ」
「だから、お姫さまでもないし、逃げもしませんって」
2人で見つめ合い笑った。
それからシャワーを浴びて、ランチを食べた。
今日の私は副社長の選んだ素敵な白いワンピース。
外見だけならまるで、どこかのお嬢さまのようだ。
「今から森を散歩しよう」
副社長に誘われて手をつないで歩き出す。
ここにいる間だけは楽しもうと決めていたから差し出された手を素直に握った。
帰るまでは何も考えず副社長を独り占めしていたい。
「ここって本当に素敵な所ですね。帰りたくなくなっちゃう」
森の中の遊歩道を歩いていると童話の世界のようでわくわくする。
うさぎとか飛び出して来たらいいのに。
「そうか、よかった。なら、大丈夫だな。今夜も一緒にここに泊まるから」
副社長は上機嫌でつないだ私の左手を持ち上げて手の甲に口づけた。
驚いて立ち止まる。
「副社長?今、なんて?」
今夜もここにとか言ってました?
「早希は帰りたくないんだよね?俺も帰りたくない。はい、決定」
「ちょ、ちょっと待ってください。今夜もなんて聞いてないですよ」
にこやかに宣言する副社長に焦る私。
「明日は日曜日だよ。早希は何かこれより優先したい予定があるの?」
「いえ、別にそんな特別な用事はないですけど・・・」
「じゃ何の問題もないね」
「でも、あの」
「だめ、早希に拒否権なし」
おろおろする私を抱き寄せると、ニヤッと笑ってキスをしてくるから私の意見は聞くつもりがないらしい。
こうして私の夢の世界は強制的に一日延長された。
もちろん拒むつもりはなかったけど。
副社長は隣にいた。
眠ってくれていれば良かったのに、先に目覚めていて私を見ていたらしい。
目を開けた私は副社長とぱちっと視線が合ってかなり恥ずかしい。
部屋は明るいし、シーツの中は何も身に着けていない。
「・・・恥ずかしいのであまり見ないで下さい」
「今さらって気もするけど、ふっ、そうだよね」
副社長はにやっと笑って私の顔を両手で挟み込むようにして優しくキスをした。
「おはよう、お姫さま。シャワーを浴びて食事をしようか。お姫さまに逃げられずに済んで最高に気分がいいよ」
「だから、お姫さまでもないし、逃げもしませんって」
2人で見つめ合い笑った。
それからシャワーを浴びて、ランチを食べた。
今日の私は副社長の選んだ素敵な白いワンピース。
外見だけならまるで、どこかのお嬢さまのようだ。
「今から森を散歩しよう」
副社長に誘われて手をつないで歩き出す。
ここにいる間だけは楽しもうと決めていたから差し出された手を素直に握った。
帰るまでは何も考えず副社長を独り占めしていたい。
「ここって本当に素敵な所ですね。帰りたくなくなっちゃう」
森の中の遊歩道を歩いていると童話の世界のようでわくわくする。
うさぎとか飛び出して来たらいいのに。
「そうか、よかった。なら、大丈夫だな。今夜も一緒にここに泊まるから」
副社長は上機嫌でつないだ私の左手を持ち上げて手の甲に口づけた。
驚いて立ち止まる。
「副社長?今、なんて?」
今夜もここにとか言ってました?
「早希は帰りたくないんだよね?俺も帰りたくない。はい、決定」
「ちょ、ちょっと待ってください。今夜もなんて聞いてないですよ」
にこやかに宣言する副社長に焦る私。
「明日は日曜日だよ。早希は何かこれより優先したい予定があるの?」
「いえ、別にそんな特別な用事はないですけど・・・」
「じゃ何の問題もないね」
「でも、あの」
「だめ、早希に拒否権なし」
おろおろする私を抱き寄せると、ニヤッと笑ってキスをしてくるから私の意見は聞くつもりがないらしい。
こうして私の夢の世界は強制的に一日延長された。
もちろん拒むつもりはなかったけど。