出会いは突然、電車にて。
そういえば、、、

快斗から手を離して少し重い空気をきる。

「部活やめた理由ってもしかしてバイト?」


ずっと聞きたかったことと、今日、告白してくれたことがふと重なって質問する。


「えっ、なんでそれ知ってるの?」


やっぱりそうだったんだ。


「文化祭の時に夏樹くんから聞いて。」


「夏樹のやつ、なんでもベラベラ喋りやがって...。」


いや、快斗さん。小声で言ってるつもりかもしれないけど全部丸聞こえですよ。


快斗は先程の弱々しい姿からはうって変わって、顔は険しくどこか怖くみえる。


「ってか、なんで杏奈が夏樹のこと知ってんの?」


「夏樹くんの彼女って誰か知ってる?」


「あいつ、彼女いたんだ。
誰?俺の知ってる人?」


知らないか...。

知ってたらなんで私が快斗の部活のこと知ってるか分かるはずだもんね。


「瀬奈なんだ。夏樹くんの彼女。」
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