出会いは突然、電車にて。
あっ、じゃあ、

「私も快斗って呼ぶんだから、私のこと杏奈ちゃんじゃなくて杏奈って呼んで。」


そう言うと快斗は真っ赤にした顔を逸らす。


おっ、当たりじゃない?


「ほら!呼んでみて!」


ちゃん付けで呼んだ時、罰はどうしよう。


私は頬をつねられる、だけど、20センチぐらい差があるか届かないし。


私、160ぐらいなんだけどな。
快斗が高すぎるんだよ!


そうやって考えてると、そういえばさっきからなにも言葉が降ってこない。


「顔、逸らしたままでもいいから。ね。」


すると、

「あ、杏奈。」


ほんとに顔を逸らしまま言われたー!

私は頑張って目合わせて言ったのにー!


まあ、言ってくれたしいっか。


「次は〇〇駅。〇〇駅ー。」


もう瀬奈の駅じゃん。


「今日もありがとうございました。
明日からもよろしくね!

杏奈呼びは変えちゃダメだよ。
変えたらー、んーと、私も敬語に戻すから!」


ぱっと思いついた罰ゲームの名案?を伝え、車両を移った。
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