出会いは突然、電車にて。
「そーいえば、文化祭なんだよな?」


「うん、快斗のとこはいつ?」


「5月24日。」


「おっ、私は1週間前の17日!」


「文化祭行ってもいい?」


えっ、どうしよう。

昨日、放課後、文化祭委員で集まって、クラスで決まった出し物の発表があった。


やっぱりメイドカフェは人気でかぶってたクラスはいくつかあったんだけどくじで、無事私のクラスはメイドカフェが出来ることに決まった。



そして、昨日決まったと同時に言われたのが、
クラスごとの委員の人はぱっと見た時にクラスがすぐチェックできるよう、衣装を着て行動するように言われたのだ。

ちなみに衣装がないクラスの委員は、自分のクラスが書いた大きな名札のようなものを首からかけなければいけないらしい。

プラス、腕には《文化祭委員》と書いてあるバンドみたいなのを付ける。

という意味のわからんルール。


つまり、必然的に私はメイド服を着てなきゃいけなくて。


いやあぁぁ!恥ずかしいー。


快斗は真っ直ぐとした目で私の回答を待っている。


うぅ、こんなんで断れるわけないじゃん。


「い、いいよ。」


「ッ、よかったぁ。
ダメって言われるかと思ったー。」


いや、言おうとしてたんですけど。


当日は逃げまくろう。と、密かに考えていた。

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