出会いは突然、電車にて。

｢ほんとだ、ありがと｡
瀬奈、駅まで一緒に来てくれない？｣


瀬奈に来てもらったのに放って家を出ることもできないし、快斗に１人で会うのも恥ずかしくて誘う。


｢うん！分かった！｣


そういうと瀬奈は支度を始める。


駅まではデートのアドバイスを聞いた。



｢あれ、川波さんじゃない？｣


瀬奈の指さすほうを見ると私服の快斗がスマホを触って待っていた。

早っ。

まだ15分前なのに。


それにしても相変わらず

｢かっこいい｡｣

心の声が口に思わず出てしまう。


｢ほら、のろけはいいから早く行っておいで｡｣


｢えっ、瀬奈も来てよー｡｣


｢何言ってんの。
早く行ってきなよ。ギリギリまで見といてあげるから｡｣

そういって背中を押される。


｢わ、分かった｡｣


渋々一人で快斗の方に向かう。