クールな外科医のイジワルな溺愛
「それに、手術の時あんたの全身を見させてもらったけど」
「ふぇ!?」
「俺の理想の体をしていた。特に、足。こんなに綺麗な足は見たことがない。だから絶対に治してみせると決めた」
な、なにそれ。思いっきり私情じゃない。そう言いながら、また膝をソフトタッチするから、思いっきりびくりとしてしまった。
「う、う、嘘です」
私は特別胸が大きいわけじゃない。太ってもいないしスリムとも言い難い、普通の体型だ。もちろん足もすらりと長ぼそいわけじゃなく、太ももには適度なぽよぽよお肉がついている。そんな足を、綺麗だなんて。
「世間の標準は知らないが、俺の好みであることは間違いない」
「セクハラじゃないですか!」
どうせなら、“運命を感じた”とか、“一瞬で恋に落ちた”なら良かったのに。私が理想の体型をしているとか、そんな特別な理由、アリ?
「嫌がらせをするつもりはない。治してやると言っている」
「うう……」
「もちろん、リハビリは専門の作業療法士が担当する。そのあたりは心配するな」
私が心配してるのはそこじゃないわ。そこじゃなくて。