真実は目の前に
第一話▽崩壊は突然に
『皆、遅れてごめん』

この遅れたことと闇が来てなかったこで
あたしは雪花を追い出されることになる。

信じてくれたのは
泉と琢海だけだった……

「何で、お前来てんだよ」

真一から発せられた
言葉の意味がわからない。

「そうだよ、闇ちゃんのこと
影でイジメてたくせに」

幸歩……?

あたしが闇をイジメる?

そんなわけないじゃん。

『あたし、イジメなんてしてないけど?』

何であたしが
闇をイジメなきゃなんないのよ。

「お前に殴られたって言って
ボロボロになった闇が昨日
倉庫に来たんだよ」

あぁ、成る程。

闇の策略ってわけか。

こいつら馬鹿だな(ため息)

「お前達も何か言ってやれよ」

「はぁ~

私が言うことがあるとすれば
茉緒里さんにではなく
あなた達二人ですかね。

琢海も言って差し上げてはいかがです?」

今度は泉の言葉に疑問符が浮かぶ。

「そうだな、お前ら馬鹿だろう。

俺と泉は茉緒里側につく」

え……?

泉? 琢海?

「そういうことですから。

明日から
話しかけないでくださいね。

あぁ、此処にも来ませんから」

帰りますよと言う泉の後を
ついて行こうとしたら
真一に肩を掴まれた。

「待てよ」

多分、いや確実に
あたしを殴りたいんだろう。

『触んないでくれない』

手を振り払ったことで
ますますキレたらしい真一の
拳はあたしに届くことはなかった。

何故なら、琢海が止めたから。

『琢海、ありがとう』

「どういたしまして。

あ~ぁ、汚いものに触っちゃった」

“汚いもの”=“真一の拳”

ぷっ(笑)

『ウエットティッシュあるよ』

鞄からウエットティッシュを出して
一枚渡した。

「ありがとう」

普段笑わないから
琢海の笑顔は破壊力抜群だ。

カワイイ。

こうして、あたし達は
雪花の倉庫をあとにした。
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