ヒミツの通り道。
それって………。
「いや、別に羽泉さんを追ってこの高校に来たわけじゃない。
俺、中学の時勉強についていけなくて。
それでこの状態はやっぱりちょっと苦しいから親に頼んで公立高校にしてもらった。
そしたらここに羽泉さんがいた。
俺もすごく驚いたよ。
………中学で羽泉さんの過去を知っても、好きだった。」
「…………。」
「…だから…だからずる賢い手だって分かってても!
伊達メガネをかけて、中学の時の自分だってバレないように羽泉さんに近づいた。」
「……なんであまねを助けてやらなかったの?」
「…怖かったから。
羽泉さんがいじめられるようになって、どうしていいかわかんなくて…。
それで無意識にもともと付き合ってた彼女に話したんだと思う。
でもその彼女は羽泉さんのことをずっと前から知ってたみたいで…。俺が羽泉さんのことが好きなのも知ってたらしい。
それで、その彼女が羽泉さんの過去を全校生徒に広めたんだ……。」