ヒミツの通り道。
「せいぜい頑張りたまえ。」
ガチャッ
バタンッ
そう言って我らが弟は、荷物を持って家を出ていった。
……幸の奴、絶対に家に入れてやんない。
一年後帰ってきても絶対に一週間は野宿させてやるっ!
「ってことで、あまねちゃん。
一年間よろしくね。」
「………よろしく。」
……あたしのJKライフは夢の生活になるはずが、
よりによって学園の王子様と一緒に住んで、
毎日ファンの子たちに怯えながら過ごさなければならなくなった。
幸先悪いスタートだ。