腕の中の神様
Loneliness in the Rain.
家に帰ったら、リビングの机の上に、千円札と置き手紙があった。
『伊月
作る時間なかったから
これで晩御飯買って食べといて
今日も帰りが遅くなると思うから』
…コンビニでも行くか。
荷物を置いて、千円札をポケットに入れて、家を出た。
弁当と炭酸と、暑いからアイスを選ぶ。
レジは何時もより混んでいて、店員さんも無愛想でやな感じだ。
怠そうに喋るから、こっちまで怠くなる。
店を出て少し経つと雨がポツポツと降って来て、体から体温を奪う。
それは段々強くなり、同時に絶望に似た感情に襲われた。
ビニールの袋をブレザーで包み、家路を走った。
家に着いた頃にはびしょ濡れで、気分は最悪だ。
肌に張り付いた服は気持ち悪いし、濡れたせいで寒気がする。
早く、風呂に入ろ。
冷凍庫にアイスを入れて、ビニール袋を机に投げるようにおき、そのまま風呂に入った。