腕の中の神様
腕の中の神様
「クシュン。」
可愛らしいクシャミがでた。
すぐ風呂入ったから大丈夫だと思ったけど、ちょっと寒いな。
早よご飯食べて寝よ。
冬休み初っ端から風邪なんて引きたくねーし。
コンビニで買った弁当をレンチンして食べたら、歯磨きして、ベッドに倒れこんだ。
時計を見たらまだ八時にもなってない。
あ、また雷が落ちた。
耳障りな音がずっと部屋に響いてて頭が痛くなってきた。
早く寝よう。
そしたらこの痛みも孤独も忘れられる。
布団を頭まで掛けた。
中々寝付けなかったが、いつの間にか寝ていたようだ。
目を覚ましたのは、大きな音のせいだ。
時計を見たら零時過ぎ。
汗で服が張り付いて気持ち悪い。
頭もなんかぼーっとするし、マジで風邪引いたかな。
タオルで体を拭いて、Tシャツを変えた。
それだけで疲れる。
部屋を出ようとしたら外からは喧嘩してる声が聞こえて、ドアに掛けた手を下ろした。
何よりもその声が頭に響いて、頭が割れそうな程痛くなる。
フラフラしながらベッドにまた転べば、俺はいつの間にか泣いていたようだ。
あまりにも自然に涙が出て、直ぐには泣いていることに気づかなかった。