お見合い相手は、アノ声を知る人
「用意はできたか?じゃあ行くぞ」
「え、あの、ちょっと待って下さい」
さっさとカードキーを抜き取る彼の元へと走った。
一緒には出掛けません、と一言言うつもりだったのに。
「明里」
「えっ」
振り向いた彼に急に名前を呼ばれてドキン!とした。
何で?と思ってたらふわっと優しい顔で笑いかけてきた。
「お礼参りに行くぞ」
「えっ?お礼参り?」
「その後でデートしような」
「は?デート?」
「じゃあ出るぞ」
ガチャ…とドアを開けるとさっさと自分が先に行ってしまう。
呆然としてる隙に置いて行かれ、私は彼の背中を慌てて追いかける羽目になった。
「…ねぇ、待って。私は…」
ドアを開けて彼に追いつき、貴方とは出掛けませんと言おうとしたんだけど。
「自分の先祖に会うのは、明里も初めてだろ」
楽しそうに彼が言ってくるもんだから言えなくて。
お礼参りというのは、もしかして、お墓参りに行くということなのか…と顔を見た。
「俺も子供の頃以来なんだ。ちょっと遠いけど付き合えよな」
「え、あの、ちょっと待って下さい」
さっさとカードキーを抜き取る彼の元へと走った。
一緒には出掛けません、と一言言うつもりだったのに。
「明里」
「えっ」
振り向いた彼に急に名前を呼ばれてドキン!とした。
何で?と思ってたらふわっと優しい顔で笑いかけてきた。
「お礼参りに行くぞ」
「えっ?お礼参り?」
「その後でデートしような」
「は?デート?」
「じゃあ出るぞ」
ガチャ…とドアを開けるとさっさと自分が先に行ってしまう。
呆然としてる隙に置いて行かれ、私は彼の背中を慌てて追いかける羽目になった。
「…ねぇ、待って。私は…」
ドアを開けて彼に追いつき、貴方とは出掛けませんと言おうとしたんだけど。
「自分の先祖に会うのは、明里も初めてだろ」
楽しそうに彼が言ってくるもんだから言えなくて。
お礼参りというのは、もしかして、お墓参りに行くということなのか…と顔を見た。
「俺も子供の頃以来なんだ。ちょっと遠いけど付き合えよな」