お見合い相手は、アノ声を知る人
二人で食事をした後、ゆっくりとお湯に浸かり直した。
雨はいつの間にか止み、夜空には満月が浮かんでる。
その明かりに照らされた海の先には対岸の光がちらほらと瞬き、まるで星屑のように輝いて見えた。
「はぁ…」
大きく息を吐いて空を見上げる。
…今夜、もしかすると彼と何かがあるかもしれない。
考えすぎだと思っても、胸が細かく震えてきて逃げ出したい様な心境に陥る。
あんなに優しい人だとは知らなかったからまだ驚いてる。
それでもその優しさに、とことん溺れたい気持ちも無視はできない。
ホントに自分でいいのか…と思う気持ちも無くならない。だけど、もう独りでは居たくない。
あの温もりと優しさに触れたい。
口先だけではない力強さに抱きしめられて、ゆっくりと休みたい。
そしたらどんな怖さに襲われても歩いて行ける。
この先の人生も、きっと笑っていけそうな気がするーーー。
「……だけど、いいのかな…」
そう呟いて、堂々巡りだと笑った。
もう出ようと上半身を引き上げ、浴室の方へと向かい始めた。
雨はいつの間にか止み、夜空には満月が浮かんでる。
その明かりに照らされた海の先には対岸の光がちらほらと瞬き、まるで星屑のように輝いて見えた。
「はぁ…」
大きく息を吐いて空を見上げる。
…今夜、もしかすると彼と何かがあるかもしれない。
考えすぎだと思っても、胸が細かく震えてきて逃げ出したい様な心境に陥る。
あんなに優しい人だとは知らなかったからまだ驚いてる。
それでもその優しさに、とことん溺れたい気持ちも無視はできない。
ホントに自分でいいのか…と思う気持ちも無くならない。だけど、もう独りでは居たくない。
あの温もりと優しさに触れたい。
口先だけではない力強さに抱きしめられて、ゆっくりと休みたい。
そしたらどんな怖さに襲われても歩いて行ける。
この先の人生も、きっと笑っていけそうな気がするーーー。
「……だけど、いいのかな…」
そう呟いて、堂々巡りだと笑った。
もう出ようと上半身を引き上げ、浴室の方へと向かい始めた。