お見合い相手は、アノ声を知る人
「どうも一路は明里さんに一目惚れをしたようでな」
「はっ?」
「何やら側で監視したいとか申しておった」
「監視!?」
ヤなんですけど。
「おっと失礼、間違えました。観察したいと言っておったな」
(それホントに~?)
半ば疑いながらお祖父さんの顔を窺う。
確かにお見合いの席では、私に興味が湧いたと言われたけどーー。
「折角ですから、一路の顔を立ててやって下さらんか。
給与も賞与も前の職場と変わらない位の額は出せると思いますがな」
どうやらそこまで調査済みらしい。
だったら、やっぱりアノ事もその調査書の中に記載されてる筈だけど………
「あの……」
全部調べてるんでしょう?と心の中で訊ねてみる。
だけど、それを口には出せない。
「…もし、就職したら私は何の仕事をすることになるんでしょうか?」
質問の内容を変えて訊ねると、お祖父さんは嬉しそうな表情をした。
「一路のおる部署で働いて頂こうかと思っております。あれは人使いが荒くて、部下にはいろいろと不評でしてな」
「はっ?」
「何やら側で監視したいとか申しておった」
「監視!?」
ヤなんですけど。
「おっと失礼、間違えました。観察したいと言っておったな」
(それホントに~?)
半ば疑いながらお祖父さんの顔を窺う。
確かにお見合いの席では、私に興味が湧いたと言われたけどーー。
「折角ですから、一路の顔を立ててやって下さらんか。
給与も賞与も前の職場と変わらない位の額は出せると思いますがな」
どうやらそこまで調査済みらしい。
だったら、やっぱりアノ事もその調査書の中に記載されてる筈だけど………
「あの……」
全部調べてるんでしょう?と心の中で訊ねてみる。
だけど、それを口には出せない。
「…もし、就職したら私は何の仕事をすることになるんでしょうか?」
質問の内容を変えて訊ねると、お祖父さんは嬉しそうな表情をした。
「一路のおる部署で働いて頂こうかと思っております。あれは人使いが荒くて、部下にはいろいろと不評でしてな」