お見合い相手は、アノ声を知る人
一ヶ月くらい勤めて、慣れないから辞めると言おうかと思ってたけど、たった一日も終わらないうちから辞めたいと思う気持ちで一杯になってくる。
成る程。人使いが荒いのは事務職に対してだけなんだな…と今更ながらに痛感。
これなら外回りばかりしてる方が楽かもしれない。
「はぁ……誰か手伝ってよ…」
泣き言を漏らすと、くすり…と笑う声が聞こえた。
うつ伏せてた顔を上げると、主任の小早川が戻って来てる。
「あ…」
外回りから戻ってきたらしい彼は、ワイシャツのボタンを緩めてから「暑っちいな」と呟いた。
その後で額の汗を拭き取り、嫌味ったらしく「いいなぁ、事務職は」と言い放った。
「あのねー、お言葉ですけどー」
立ち上がって反論をしようかとすれば、知らん顔して上座のデスクに向かって行く。
ドサッと手にしてたバッグを置いて、一言だけ「お茶」と声を発した。
(こいつぅ……バケツ一杯分持ってってやろうか)
大人気ない思いを胸に秘め、給湯室の冷蔵庫から冷たい麦茶をガラスの茶器に注いで持って行った。
成る程。人使いが荒いのは事務職に対してだけなんだな…と今更ながらに痛感。
これなら外回りばかりしてる方が楽かもしれない。
「はぁ……誰か手伝ってよ…」
泣き言を漏らすと、くすり…と笑う声が聞こえた。
うつ伏せてた顔を上げると、主任の小早川が戻って来てる。
「あ…」
外回りから戻ってきたらしい彼は、ワイシャツのボタンを緩めてから「暑っちいな」と呟いた。
その後で額の汗を拭き取り、嫌味ったらしく「いいなぁ、事務職は」と言い放った。
「あのねー、お言葉ですけどー」
立ち上がって反論をしようかとすれば、知らん顔して上座のデスクに向かって行く。
ドサッと手にしてたバッグを置いて、一言だけ「お茶」と声を発した。
(こいつぅ……バケツ一杯分持ってってやろうか)
大人気ない思いを胸に秘め、給湯室の冷蔵庫から冷たい麦茶をガラスの茶器に注いで持って行った。