お見合い相手は、アノ声を知る人
週が明けても……
月曜日の朝、私はまた会長室に呼ばれた。
ノックして入室すると、中央に置いてあるテーブルセットに招かれ、土曜日の祖父と同じようにホクホクと顔を綻ばせる会長と対面した。
「聞きましたぞ、明里さん」
あのー、ここはオフィスですよね。下の名前で呼ばない方がいいんじゃないですかー?
出来もしないツッコミを考え、首を傾げる。
会長は少し前のめりになって、「順平さんから」と付け足した。
「祖父が何か言いましたか?」
すっとぼけてみたが、無駄だと言うのは分かってる。
会長は頷き、金曜の夜は一路とホテルに泊まったんでしょう?とズバリ聞いてきた。
「確かにそうですけど、それはあの…」
度数の高いリキュールがベースのフルーツカクテルに酔ってですね…とは、言い難いくらいの満足そうな顔つき。
何処のお祖父ちゃんも困ったもんだ…と呆れて見てたら、「で?」と聞き返された。
「で?…と言うのは?」
どういう意味ですか?と今度は全く分からずに聞くと、会長は頬を上気させて、あっちのことですぞ…と憚りもなく囁いた。
「相性は良かったですかな?」
ノックして入室すると、中央に置いてあるテーブルセットに招かれ、土曜日の祖父と同じようにホクホクと顔を綻ばせる会長と対面した。
「聞きましたぞ、明里さん」
あのー、ここはオフィスですよね。下の名前で呼ばない方がいいんじゃないですかー?
出来もしないツッコミを考え、首を傾げる。
会長は少し前のめりになって、「順平さんから」と付け足した。
「祖父が何か言いましたか?」
すっとぼけてみたが、無駄だと言うのは分かってる。
会長は頷き、金曜の夜は一路とホテルに泊まったんでしょう?とズバリ聞いてきた。
「確かにそうですけど、それはあの…」
度数の高いリキュールがベースのフルーツカクテルに酔ってですね…とは、言い難いくらいの満足そうな顔つき。
何処のお祖父ちゃんも困ったもんだ…と呆れて見てたら、「で?」と聞き返された。
「で?…と言うのは?」
どういう意味ですか?と今度は全く分からずに聞くと、会長は頬を上気させて、あっちのことですぞ…と憚りもなく囁いた。
「相性は良かったですかな?」