流れ星に願いを込めて
リリィはどうしたら良いか悩みました

伝えるべきか

伝えないべきか…

しかし、少年のためには、辛い事でも伝えなければならないと思ったのでした


「タクヤくんはね、たぶんここで大きな事故に遭ったの」


少年と同じ目の高さにするためにしゃがむと、リリィは少年の目をしっかり見て言いました


「じこ?」

「たぶん車かバイクとタクヤくんはぶつかったの」

「ボク、くるま見た!」


無邪気に言う少年に、続けることを少し躊躇ってしまいます

しかし、リリィは続けました


「それでね、タクヤくんはここで亡くなったの」

「なくなった?ボクはあるよ?」

「そうじゃなくて、死んじゃったの…」

「ボクが?」

「そう、タクヤくんが…」

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