流れ星に願いを込めて
リリィは少し困りました

それは池に月や星が映っているだけで、どうやっても手に入れることは出来ないと知っていたからです


困っていると少年はさみしそうに言いました


「でもね、すぐそこなのに、全然とれないの…」


物欲しげに少年は池を見つめると、振り返ってリリィに尋ねます


「お姉さんなら、あの星とどく?」


星の妖精に、星が届くかと聞くのもおかしなお話です

自分の体に触れば、星に届いたと言えるのですから

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