孤独姫
第5章
「どこにもいません」
「外にもいなかったよ」
「宗太たちも知らないってよ」
…信じたくない
…受け入れたくない
でも、
現実なんだ
「まさか本当にいなくなるなんてね」
「そんなに遠くへ行ってないと思うんですが」
「あいつ、どこ行ったんだよ」
舞里が
……いなくなった
倉庫の中はもちろん
周りも探したがいなかった
「電話してみるか…」
ただ、
そこかに散歩に行っただけで
あってくれ
そう願いながら
俺は電話をかけた
樹音said終