孤独姫
まさかこんなことになるなんて…
嫌な予感はしていたし
聞こうともしたけど
聞けなかった
あの時の僕自身を恨みたい…
ただ姿を消しただけならまだしも
まさか
僕らのために
戻ることを決めたなんて
…ほんとバカだよね
「じゅん、どうするんだよ」
「もちろん連れ戻す」
「なら、まずは情報だね」
そう言ったのは
のんちゃんだった
「そこまで大事にされる姫にも会ってみたいし、何よりじゅんさんたちのためだからね」
のんちゃんの族は
喧嘩よりも情報収集に
とても優れているんだ
他の族からしたら
敵に回せば情報がすぐに広まり
潰されてしまうと異様な噂がたつほどに
恐れられている存在なんだ
「僕らも手伝いますよ」
がっくんの族は
パソコンでの情報収集ではなく
顔が広いから
ある意味敵に回したくないらしい
人数はそんなに多くないのに
なんでそんなに顔が広いのかは
すごい不思議なんだよねー
「じゅんがそこまで言う女が見てみたくなった」
こんな上から発言するのは
もちろんこーくん
こーくんの族は
この世界で僕らの次に喧嘩が強いんだ
「では、まずは情報を集めましょう」
「慎哉、今わかってることまとめて送っといて」
「僕らもこの町と周囲の街を回ってみます」
そういうと
情報収集組は素早く
行動へと移した
さぁ、僕は何しようかなー…
遥said終