孤独姫




慎くんと別れてすぐの夏休み
私は1人
寂しさを埋めるために
夜の街に出たんだ


普段見ない風景
普段は見ないような人たち



酔っぱらっている人もたくさんいた


でも、
その中で唯一


違う雰囲気を
出しながら歩いている
1人の女の子を見つけたんだ


別に派手なわけでもない
なのにこんな時間にこの場所に…


しかも、
話をかけられないような雰囲気を出していたんだ


そんな女の子に
私は興味を持ったんだ



それから数日間
その子を見たくて

同じ時間に
同じ場所に
私は訪れた


そんな生活を
初めてすこしったある日に
その女の子に声をかけられたんだ



“何のためにここにいるの”



ってね





それが
舞里との初めての出会いだった


それから少し話すようになって
舞里のことも
少しだけだけど分かってきて
私のことも話したんだ


そのうちに
舞里もわけがあって
この時間に
ここにいるのだということが分かった


そして何日かして



いつも通り
舞里と話をしていたら

知らない男の人が声をかけてきたんだ

そしたら、
舞里はそのあとすぐどこかに行ってしまった











“ごめんね”














って言い残して








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