孤独姫
じゅんさんたちに
見送られた俺たちは
舞里さんの前の学校にやってきた
バイクで来ると
そんなに時間はかかることなくついた
今は、下校の時間のようだった
「宗太、顔分かんのかよ」
「当たり前だ」
「早く見つけて戻ろうよ」
「そうだね」
…焦らせんなよ
俺だって
落ち着いているように
見えてっかも知んねぇーけど
すげぇー焦ってんだからな
“冷静に”
前にじゅんさんに
言われた言葉だったな
今はその言葉がよく
身に染みる
そんなことを考えながら
周囲を見渡す
「いたか」
「焦らせんなって、燐」
「別に焦らせてはねぇーだろうが」
「うるさいよ、燐君」
「……、見つけた」
「「「えっ!」」」
「あの子だよあの子」
宗太said終