孤独姫


昼を過ぎたぐらいに
樹壱から連絡があった


『バイトの時間だから、帰る』


という内容の電話だった

双子たちはとても悲しそうに


『バイバイ』


って言うもんだから
俺らではよければ
預かるという話を樹壱にした


すると最初は
渋っていたようだが


『ありがと』


と言われ
入り口で一度合流することにした


「蒼くん、薫くん、あそぼーか」


「「うん!!!」」


そう言いながら
遥と双子たちは走っていった

それを見ていた
少しさみしそうな顔をしていた


「どうかしたか」


「……子供とのかかわり方がわかんない」


「子供は嫌いか」


「……そういうわけじゃない」


そこまで言うと
少し顔を伏せた


「みんなーはやくー」


「「はやくぅー」」


うるさいのが増えたな…



  樹音said終

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