恋のおじかん
1☆時間目

出会い



あれは晴れた日でした。


「優姫ー」


「何ー?もしかして練習始まった?」



教室のまどから野球部の練習を見るのが日課の私。
初めて野球を知ったのが、五歳の時。
こんなにドキドキできるものがあるのかと興奮した。

「違うけど、見た事ない人がいる」



「え?ほんと?」


まどの外、グラウンドには私の知らない人が立っていた。


「ね、いたでしょ?」


そして私は恋に堕ちた。



「優姫?」


「――なんかドキドキする」


あの誰よりも真剣な瞳に恋をした。
< 1 / 2 >

この作品をシェア

pagetop