好きになっちゃったら仕方ないじゃん。
「いつでも聴かせてやるよ。
いきなりどうしたんだよ。
っても、もう時間ないからお昼な?」
そりゃ、そーか。
朝だったもん。
「ありがとう。
また後で来るから。」
そうちゃんに言って、教室の前で
お邪魔しましたー。
って言って自分のクラスに戻る。
はぁ。
机に伏せる。
もう、なにも考えたくないや。
でも、今日は撮影。
どーしよ。
そんな事を思いながら、HRを聞き流し、そうちゃんと連弾したことを思い出す。
楽しかったな。
諦めずに、まだ続けてればよかった?
でもね、私にそんな強さはなかった。
弱かったからこっちに逃げたんだ。
そんな事を考えながら授業を受けて、お昼になる。
「秀夏〜
私、お昼行く場所あるから一緒に食べれないや。
ごめんね。」
そう言って教室を出ようとしたら……
「彩!!
さっきはごめんな。」
そうちゃんは優しい。
「ううん。
私こそ、お昼に行くとか言って、朝押しかけちゃってごめんね。
とりあえず、屋上いかない?」
そう言って廊下を歩く。
周りからは不思議な目線。
だって、音楽科の人と芸能コースの人が一緒に歩いてるんだもん。
キィィィ
景色が綺麗。
「そうちゃん。
図々しいかもしれないけど、また、一緒に連弾とか二台やりたい。」
そうちゃんの目を見る。