好きになっちゃったら仕方ないじゃん。
ななは何を考えてるの?
「着いたよ。
中入って私の部屋入って待ってて。」
そう言って歩いて行った。
ななは彩菜の幼なじみだから、全部知ってるのかな。
モデルを始めた理由も。
そんな事思ってたら、ある物が目に入った。
「彩菜、と柏木ってゆー人?」
ガチャ
「遅くなった、ごめん。」
ななの声が聞こえると
「ねぇ!
なんで、彩菜と柏木ってゆー人が一緒に写ってるのさ!
モデルの時よりも輝いているじゃない!
手に持ってるのは何?」
ななに当たったもしかたないのに。
「落ち着いて、話すから。
あーちゃんが今日
ピアノ弾く事が出来たのは迷いがなくなったからじゃないかな。
あーちゃんに聞かなきゃわかんないけど。」
迷いって……?
「あーちゃんね、夢があるんだよ。
ある事をきっかけに、諦めた。
それは、きっとまだ諦めきれてなかったんだよ。
今日のピアノの連弾、聴いたでしょ?」