秘密の恋
帰ってきてトイレに直行した。


でも、決心出来なかった。


正直、怖かった。


一人で結果を見るのが。


もし違っていたら?


本当に妊娠していたら?


とりあえず私は冬馬にLINEしようと
スマホを鞄から取り出した。


画面にはLINE受信の通知。


開くと冬馬だった。


『寧々、言いづらいんだけど
生理、遅れてない?』


冬馬は気付いてたんだ。


『私もさっき気付いて、
検査薬を買ってきたんだけど
結果見るのが怖くて…
まだ検査薬してない(笑)』


正直に話した。


すぐに既読がついた。


『フレックス使ってあと一時間で帰る。
二人で確かめよう?』


冬馬はとことん優しい人。


ふと思い出してしまった。


なんでこの人を裏切ったんだろう。
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