秘密の恋
あれから一時間。


冬馬は本当に帰ってきた。


「お、おかえり」


「ただいま。」


さっきのやりとりが嘘みたい。
いつも通り過ぎて
さっきのことが夢なんじゃないかって思った。


「それで…検査自体はしたの?」


「いや、まだしてない。」


まさか帰ってくるなんて思わないから
検査薬、トイレに放置してる(笑)


「とりあえず、検査しておいで?
結果は二人で見よう?」


「……うん。」


少し躊躇していた。


いろんな意味で。


一番は自分のアレをかけたのを
冬馬に持っていって見せるということ。


「大丈夫。俺は
寧々のあんなとこや
そんなとこまで見てるから
今さら気にしないよ。」


「フフ(笑)」


冬馬には何でもお見通しなんだね。


私はトイレに向かい
一分間、冬馬と待っていた。


そして、一分後…
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