秘密の恋
私は彼のとこに行ったときに
こそっとベッドの枕元に秘密の手紙を残した。


多分、誰にも見つかりはしない。


彼の部屋には何の用もなければ
入らないと分かっていた。


部屋、出なきゃな。


「ばいばい」


もしかしたら彼も
手紙を読まないかもしれない。


だけど、気持ちの整理をしたかった私は
手紙というカタチで
正直な気持ちを綴った。


このお腹の子と、そして冬馬と
ごくごく普通だけど
幸せな日々を過ごすんだから。 


不倫という泥沼には足を踏み入れない。


もう二度と過ちは犯さない。


決して、戻らない。


あの頃の私には。


たとえ辛いことがあっても
私には
私のことを支えてくれる大切な人が
そばにいるんだからいるんだから。


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